kinbabaのブログ

マンガとお絵描きの好きな主婦です。造園の仕事もちょこっと。

2020年冬至の「本星」について

「日の入り後、南西の低空に大注目!」
国立天文台のサイトのキャッチコピーです。暗くなったばかりの南西の空に、土星木星ガリレオ衛星が密な状態で観測できました。これは、397年ぶりのことで、次の機会は2080年とのこと。土星木星は、ほぼ20年ごとに一列に重なって見えるのですが、今回のように重なるのはレアな出来事なのです。思い起こせば、1982年の惑星直列。これもレアな出来事だったはずで、ノストラダムスの大予言に絡めて、当時中学生だった私は同級生と戦々恐々としたものです。ところが、その惑星直列を観測した記憶がない!それもそのはず、地球以外の惑星は、太陽側に分布してしまったため、地球からは観測できない現象だったのです。晴天の続く冬空で惑星を観測するのは容易いと思い星座アプリで確認するとこんな感じ。
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あれ?近い!近すぎて、最初土星が消えたと思う始末。(黄道を1周して探してしまいました。)木星だと思ったら、「本星」です。「木」と「土」が重なって表記されるほど近いのです。拡大すればアプリでも双方が確認できました。
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これは期待できると、冬至とその前日に、スコープと望遠カメラを持って外に出ることに。スコープには、ぼんやり斜めった環っかのついた土星木星ガリレオ衛星を、同じ視野に入れることが出来ました。これには、子供もご満悦です。
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前回このような状況になったのは397年前で、ガリレオ衛星ガリレオ手製の望遠鏡によって初めて観測されたのが410年前です。当時のガリレオは、親子が気軽に天体観測している姿を想像できたでしょうか?望遠鏡のアイディアは国防に関わるほど革新的なもので、ガリレオ衛星の動きを根拠とした地動説は裁判に発展する学説だったと思われます。一般人が気軽にワイワイ出来るレベルの話ではなかったことでしょう。もしも、現代の最先端技術を400年後の親子が気軽に親しめる未来があるなら、ちょっとワクワクしてしまいます。

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