パン種を育ててみよう
パン作りのための天然酵母を培養するのが好きで、何度かチャレンジしています。レーズン、リンゴ、ブラックベリーで発酵液を作って、小麦粉と混ぜて元種を起こす。ここまでの過程で得られる「育てている感」「ドキドキワクワク感」がたまりません。失敗することも多いから、上手くいった時のヨロコビは何とも言えないものなのです。
今回は、失敗しにくいと言われるヨーグルト種にチャレンジです。自宅で育てているカスピ海ヨーグルトに、国産はちみつ、水を入れて数日間待ちます。…待ってみたのですが、蓋を開けるとビミョーな匂いが…。ぬか漬けを、ぬか床から出してしばらく放置した時のような、ヨーグルト由来とは思えないピークを過ぎて酸っぱさが何かに変化したような匂いがするのです。
失敗です。こだわりが、悪い方に舵を切りました。いけません。
気を取り直して、市販のブルガリアヨーグルトに、砂糖、水を入れてやり直しです。待つこと4日。蓋を開けるとヨーグルトの甘酸っぱい匂いが広がります。しかも、シュワシュワ泡立っている。昨日、蓋を開けた時には、だんまり決め込んでいたのに、もうシュワシュワ止まらない。蓋を閉めてもシュワシュワやっています。このシュワシュワタイムを逃さず、小麦と水を混ぜて元種を起こします。この元種起こしの経過観察が楽しいのです。中身が見える容器で起こせば、どれだけ膨らんだか一目瞭然です。この膨らみが、酵母が活発かどうかの目安になるわけです。
元種が上手に出来たので、パンを作ります。元種を、強力粉の40%の分量にしてこねます。こねた後は、発酵時間を長く取る必要があるので、朝こねて、昼すぎまで1次発酵、夕方まで2次発酵、夜に焼くという算段にします。時短とは真逆の気長なパン作りです。これまた休業中のアクティビティ向きの作業です。
どれも、きめ細かくフワフワ感のあるパンに仕上がりました。それぞれの感想を書いてみます。
第一位 ナン
ナン生地にはヨーグルトも使うレシピがあるので相性がいいのかな?もっちりした感じもあって、ドライイーストで作ったときよりも美味しい。第二位 フランスパン
皮の部分と、中身のフワフワ感のバランスが新鮮。フランスパンとしては、フワフワしすぎかもしれないけど、それもまた良し。第三位 ピザ
これもナンと同じで、もっちり食感の生地になりました。第四位 食パン
きめ細かいフワフワなパン。日にちがたってもフワフワフワフワ。こねるのが上手だったら、違う結果になったかも。第五位 ちぎりパン
フツーにテーブルパン。良くもなく悪くもなく。発酵時間が長いことを恐れてバターや卵をいれなかったのが敗因か。小麦粉もスーパーで手に入りにくくなりました。こうしてパンを作れるのは、ありがたいことです。
オススメの本
天然酵母のパン作りをわかりやすく解説してくれる本。特別なこだわりがなくてもパン作りが始められる。