kinbabaのブログ

マンガとお絵描きの好きな主婦です。造園の仕事もちょこっと。

夢のスケッチ旅行に出かけよう

シュワルツネッガー主演の映画トータル・リコールでは、リコール社が「体験したことのない旅行の記憶」を販売していました。 現実世界では、最近になってZoomやGooglemapを使った仮想旅行が紹介されるようになっています。インドの有名な占い師に占ってもらったり、コロンビアのカラフルな街並みを歩いたり、夢の旅行が体験出来るのです。 リコール社の商品は、SFの世界の話ではなくなったのです。そういえば、このアイディアは、違う形で日本の小説にも出てきます。小川洋子「ことり」では主人公兄弟が空想旅行に出掛け、原田マハ「旅屋おかえり」では主人公が代行する形で依頼主を旅に連れ出しています。こんな楽しそうなこと、マネしてみたくなります。

そこで、私はドイツのメルヘン街道をスケッチ旅行する事にしました。 メルヘン街道は、フランクフルトに近いハーナウから、北ドイツのブレーメンまでを結ぶ観光街道です。テーマはグリム童話で、グリム兄弟が生まれたハーナウを出発地点に、ブレーメンの音楽隊が目指したブレーメンが最終地点になっています。その距離およそ600km!東京から青森に行けちゃいます。実現させるには、お金も時間もかかるハードルの高い旅行にいざ出発です。

旅のお供に選んだのはこちら

  • ガイドブック「グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道」
  • iPad
  • メモ帳と筆記用具

旅のお供を揃えたら、直行便のあるフランクフルト空港から、始まりの街ハーナウを目指します。 ハーナウではグリム兄弟像のあるマルクト広場を目指します。‥が、Google mapではストリートビューが出ない!急遽、Google earthをインストールして青いハイライトをタップして現場に立ちます。もう、バタバタでスケッチどころではありません。夜も遅くなったので、初日はこれで終了。

初日の失敗を教訓に、今日からはGoogle earth中心に探索します。Googleカーが、全国津々浦々まで走り回っているのは日本だけなのかな?

次の街シュタイナウではグリム兄弟が子供の頃に住んだ家の跡地をスケッチします。どうも画面越しだと描きにくい。

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めげずに次のマールブルグに向かいます。この街は、ストリートビューの青いハイライトがいっぱいあって観光し易い。丘の上のマールブルクブルク城やエリザベート教会を見て回って、坂道を登りまくってスケッチをします。ここで、友だちからlineが来たので、ここぞとばかりにスケッチを送ります。

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すると、『これからカフェでお茶orお食事の場面ですね。』との返信が。

しまった!坂道を上り下りするのに夢中で、食事を忘れていました。 そこからは食事を意識するように。

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バート・ヴィルドゥンゲンでは、フリードリヒシュタイン城のカフェでお茶をして、温泉付きのホテル内レストランで夕食をとるという、優雅な過ごし方をしてみます。調子に乗って、ここで父に絵はがきを送ります。

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すると、『お土産楽しみにしています』との返信が。

そうです!旅行の定番のお土産選びを忘れていました。 そこからは、ショップ巡りもするように。

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ショップ巡りをするには、Google  earthよりも、Google  mapの方が検索し易いことに気付きます。ガイドブックで当たりを付けたら、Google  earthで概観を確認、詳細はGoogle  mapで、という一連の流れが出来上がってきました。そうなると、目につくものが色々出てきます。ドイツは自転車大国である事に気付き、レンタサイクルを貸りてみたり、ヴェーザー川の観光船で次の街に行ってみたり、どんどん旅慣れてきます。

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ゴールのブレーメンは、何でもある大きな街です。ここで、ゆっくりお土産を選んで、人気のレストランで食事をしたら、日本に帰ることにします。

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目的にあったいいガイドブックがあって、Googleがあって、話を聞いてくれる優しい友だちや家族いるお陰で、旅行会社に負けない空想旅行が楽しめました。 次はどこに行こうかな。

 

オススメの本

ガイドブック「グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道」

グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道 (地球の歩き方GEM STONE)

メルヘン街道の各街の巡り方はもちろん、グリム童話の要約や物語の時代背景の解説付き。このガイドブックに出会えて良かった。

ことり

ことり (朝日文庫)

小川洋子の描く静かな世界。ことりのさえずりが聞こえてきます。

旅屋おかえり

旅屋おかえり (集英社文庫)

旅することで織り成される人間模様。空想旅行にも話を聞いてくれる優しい人が必要です。

トータルリコール

トータル・リコール (ディック短篇傑作選)

フィリップ・K・ディックは読んだことはないのですが、『トータルリコール』『ブレードランナー』『マイノリティーリポート』は何回も見た映画です。これを機会に読んでみるかな。